25年前の今日は、北海道南西沖地震が発生した日だ。
死者・行方不明者の多くが津波による。
北海道南西沖地震に関する情報は以下のとおり。
発生日時:平成5年(1993年)7月12日午後10時17分
発生地点:北海道奥尻島北方沖
死傷者数:死者202人、行方不明者28人
北海道南西沖地震の震源地の近くに、奥尻島(おくしりとう)という島がある。
面積は142.97km2、この島がそのまま「奥尻町(おくしりちょう)」という町だ。
奥尻町のこの地震による死亡者は175名、行方不明者は26名にものぼる。
当時の人口は4,000人ちょっとだった。
奥尻島では、地震発生から2~3分後に津波の第1波が来襲したものとみられている。
津波の到達した高さは、最高で藻内地区の29m(31mという説もあり)にも達していた。
奥尻町では地震発生直後、巨大な津波に襲われたため、逃げ遅れて被害にあう人が多数でてしまった。
海の近くに住んでいても無事非難できた人の話を聞くと、地震が収まったら、すぐに高い所に逃げたという。どこに逃げるかも、事前に決めていた人が多かった。
当時の大津波警報の予報文にも問題があった。
「高いところでおよそ3m以上に達する」という曖昧(あいまい)な表現だった。
このため、「津波は3mくらい」という誤った解釈をして、避難をせず、津波に巻き込まれて亡くなってしまったケースもあった。
北海道南西沖地震では、助かった人の方が地震や津波の恐ろしさを認識していた傾向がある。
「いつ突然の災害が起きて、生死に関わる事態が発生するかもしれない」という危機意識が必要だ。
北海道南西沖地震でも、今回の「平成30年7月豪雨」でも、水死により亡くなる人が多かった。
何らかの規制が必要ではないのだろうか?
例えば、専門家によりエビデンス(科学的根拠)のある「津波ハザードマップ」や「洪水ハザードマップ」をつくる必要がある。
現在の洪水ハザードマップなどを見ると、本当に正確な情報なのか、疑いたくなるものもある。
津波や浸水の危険のある場所には、新規の建物を建築できないようにする規制も必要だ。
現在でも多少はやられているが不十分だ。
非難する人もいるかもしれないが、安全は最優先されなければならない。
お花畑では生き延びることはできない。