今日は「関東大地震」が起きた日だ。
一般的には、「関東大震災」と言われることの方が多いだろう。
9月1日が「防災の日」とされたのも、この大震災を忘れることなく災害に備えようという理由からだ。
防災の日は、昭和35年(1960年)に閣議決定により制定され、以降、毎年防災訓練が各所で行われるようになった。
東京都中央区の第一相互ビルヂング屋上から見た日本橋及び神田方面の惨状、出典:Wikipedia
大正12年(1923年)9月1日午前11時58分頃、関東地方南部を震源とした大地震が発生した。
発生地点は研究者によって見解が異なるが、相模湾とする説が有力だ。
中央気象台(現在の気象庁)によると、観測地点の震度は以下のとおりである。
震度6:熊谷・富崎(現在の千葉県館山市)・東京・横須賀・甲府
震度4:福島・水戸・筑波山・足尾・前橋・松本・伏木・福井・名古屋・彦根・大阪・堺・徳島
当時は震度7は設定されていなかった。
しかし、被害状況から、小田原など相模湾岸および房総半島南部、東京においては砂町や羽田などの東京湾沿岸や三河島などの内陸で、震度7に達したと推定されている。
関東大地震は、被害状況において、他の地震とは異なる点がある。
地震が原因による死者は、多くの場合、建物などの下敷きになる「圧死」か、津波による「溺死」が多い。
しかし、関東大地震の場合には、火災による「焼死」が多く、9割近くにのぼる。
『関東地震 (1923年9月1日) による被害要因別死者数の推定』によると、死者行方不明者数は10万5385名。うち、火災が発生したことによる「焼死」が9万1781名だった。
情報元:関東地震 (1923年9月1日) による被害要因別死者数の推定
大規模な火災が発生した原因としては、「地震の発生時間が昼時だったため、昼食の準備をしていた家庭が多かったこと」「当時の建物が木造建築がほとんどだったこと」があげられる。
消火器や火災報知機などの設備がなかったことも、火災を事前に食い止められなかった原因と言われている。
地震はいつ発生するのかを予測することはできない。
しかし、いつ発生してもいいように「備えておくこと」は必要だ。
地震が発生したら、どう行動すればいいのか?
また、震災直後には、どのような事に気を付ければいいのか?
今日は「防災の日」だ。
確認をしておいた方がいいだろう。