厚生労働省は25日、全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関を受診した患者数が、平成31年第3週(1月14~20日)は、1医療機関当たり53.91人になったと発表した。
情報は国立感染症研究所のサイト ↓ から見ることができる。
インフルエンザ流行レベルマップ 第3週(1/25更新) | 国立感染症研究所
インフルエンザは1医療機関当たり10人を超えると「注意報レベル」、30人を超えると「警報レベル」となる。
週単位では観測史上2番目の多さとなった。
インフルエンザ流行レベルマップ 平成31年第3週(1月14日~1月20日)、出典:国立感染症研究所
国立感染症研究所によると、平成31年第3週の定点当たり報告数は53.91、患者報告数267,596だった。前週の定点当たり報告数は38.54。
都道府県別では多い方から、都道府県別では愛知県(81.86)、埼玉県(70.03)、静岡県(69.42)、茨城県(68.05)、福岡県(67.18)、高知県(66.00)、福井県(65.66)、千葉県(64.29)、岐阜県(62.10)、大分県(60.53)の順。
定点医療機関からの報告をもとに推計すると、平成31年第3週に全国の医療機関を受診した患者数は約213.0万人(95%信頼区間202.1~223.8万人)とみられる。
年齢別では、0~4歳が約25.4万人、5~9歳が約35.4万人、10~14歳が約26.0万人、15~19歳が約13.6万人、20代が約18.9万人、30代が約21.0万人、40代が約24.1万人、50代が約18.1万人、60代が約14.2万人、70代以上が約16.2万人。
平成31年第3週の定点医療機関からのインフルエンザ患者の入院報告数は3,321例。
年齢別では0歳(116例)、1~9歳(591例)、10代(99例)、20代(41例)、30代(46例)、40代(76例)、50代(137例)、60代(317例)、70代(660例)、80歳以上(1,238例)であった。
直近の5週間(平成30年第51週~平成31年第3週)によると、流行しているインフルエンザのタイプは「AH1pdm09」「AH3亜型」「B型」の順であった。
インフルエンザウイルスの電子顕微鏡画像、出典:Wikipedia
インフルエンザウイルスとは、ヒト(人間)に感染してインフルエンザを引き起こすウイルスのことである。
A型、B型、C型がある。A型には亜種が多く、「AH1pdm09」「AH3亜型」もそうである。C型はヒト(人間)には感染しないため、「インフルエンザウイルス」と言った場合には含まれないこともある。
インフルエンザウイルスには、低い気温と低い湿度の環境を好む性質がある。冬になるとインフルエンザにかかる人が増えるのはこのためである。
ウイルスとは、他生物に寄生し増殖する、メチャ×2小さなの構造体である。細胞がないため生物ではない。そして、ウイルスは単体では存在することができない。
インフルエンザウイルスは、人間に寄生し増えていく。
インフルエンザにかかった人は、必ず誰かから、インフルエンザウイルスをうつされている。
インフルエンザウイルスに感染する経路は、主に
飛沫感染とは、くしゃみや咳などのインフルエンザウイルスを含んだ「しぶき」が飛び散り、それを口や鼻から吸い込むことにより感染することである。通常は1~2メートル以内の至近距離で感染する。
接触感染とは、インフルエンザウイルスが付着した手や指、物などに触れることで間接的に感染することである。例えば、インフルエンザに感染している人が口に手をあてて咳をしたとする。その手で触った物に他の人が触れたら、触った人の手にもインフルエンザウイルスが付着する。
インフルエンザウイルスが手に付いたとしても、それだけではインフルエンザにはならない。口や鼻から体内に入り込み、増殖することによりインフルエンザは発症する。
インフルエンザを疑う場合、早めに医療機関の受診を受けた方がいい。抗インフルエンザ薬は、発症後48時間以内の投与が推奨されているためだ。
自己判断できない時は、厚生労働省の「感染症・予防接種相談窓口」などに相談することをおススメする。
感染症・予防接種相談窓口
電話番号:03-5276-9337(午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く)
基本的なインフルエンザ対策は、以下のとおりである。
- 人の集まる場所にはいかない
- 手を洗う(特に帰宅後)
- 室内の湿度を上げる
- 喉を乾燥させない
- 体を休める、睡眠は十分にとる
- 感染したと思ったら、早めに医療機関を受診する
- わからないことがあれば「相談窓口」などに聞く
インフルエンザには、なりたくないものである。