令和2年も5月下旬になり、暑い日が増えてきた。
小泉進次郎環境大臣は26日の記者会見で、「気温や湿度が高い中でのマスク着用が、結果として、熱中症のリスクを高めては元も子もない」と述べた。
屋外で人と十分な距離が取れる場合には、適宜、マスクを外すことを呼びかけた。
翌27日には全国的に気温が上昇。
静岡市では最高気温が31・5度を記録した。
福岡市では今月10日目となる、最高気温が25度を超える「夏日」となった。
気象庁によると、今年、令和2年6~8月の気温が例年より高くなるのは、ほぼ確実である。
情報元:気象庁|季節予報
これからの時期、熱中症には例年以上の注意が必要である。
熱中症とは、高温多湿な環境において、私たちの身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称である。
脱水による体温上昇と、それに伴う臓器血流低下と多臓器不全で、様々な症状が発生する。
主な症状は、体温の上昇、めまい、失神、頭痛、吐き気、眠気、気分が悪くなる、異常な発汗、若しくは、汗が出なくなるなど。死亡する場合もある。
令和元年5月から9月、熱中症により救急搬送された人は、全国で7万1317人。
月別では、5月が4448人、6月が4151人、7月が1万6431人、8月が3万6755人、9月が9532人。
年齢別では65歳以上がほぼ半数。発生場所は住居が最も多く4割ほど。
情報元:2019 年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況 | 消防庁
高齢の方は特に、これからの時期、熱中症に注意が必要である。クーラーをつけるのをケチらないで。
実際、熱中症で救急搬送された高齢者のうち、クーラーを付けていれば、回避できたと思われるケースは多い。
高齢になると、若い時と比べて、暑さを感じにくくなる。これが被害を拡大させている一因である。
安全保障といえば、外国からの侵略ばかり注目される傾向がある。
しかし、熱中症などのような気候変動も、安全保障の一種と考え、注意を払う必要がある。
安全はタダではない。