北海道教育大学岩見沢校の森田憲輝教授らの研究グループは、運動部活動を続けた中学生は成績が良くなるという研究結果を発表した。
同研究結果は、Wiley(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ)にて公開された。
体力の高い生徒の方が学業成績も高い傾向にあるという報告は、今までもされていた。
しかし、生徒の体力が上がるとそれに伴い学業成績も向上するのか否かは、不明のままだった。
部活に汗を流す仲間たちのイラスト、原典:ゆるくてかわいい無料イラスト素材屋「ぴよたそ」
研究グループは、中学生463人(男子236人、女子227人)を1年生時から3年生時までの2年間、追跡調査した。
この間、運動部活動(スポーツクラブ等を含む)所属状況、体力(全身持久力)、学業成績(国語、社会、数学、理科、英語の5教科評定合計)の変化の関係を分析した。
その結果、運動部活動(スポーツクラブ等を含む)を継続することにより、体力が向上し、それを介して中学3年生時の学業成績が向上するという関連性が認められた。
また、スポーツ種目により、学力向上効果には差異があることもわかった。
更に、中途退部をすると、体力向上が軽減され、学業成績への好影響は弱まった。
筆者は中学時代の部活動は大切だと思う。
体力や学業成績が向上するだけでなく、縦の人間関係を学ぶ場でもあるからだ。
理由があり部活動ができないとか、どうしても嫌だという生徒以外は、できるだけ部活動をやった方がいいと思う。
一方、部活動を無くせと主張する教育者もいる。
本当に不思議である。