今日は特別高等警察、略称「特高警察」が、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)により廃止された日だ。
昭和20年(1945年)10月4日のことである。
特別高等警察とは、無政府主義者・社会主義者・共産主義者および過激な国家主義者などの調査・取り締まりを行っていた高等警察である。
通常の警察との最大の違いは、都道府県ではなく、国(内務省)から直接に指揮を受けていた点である。
高等警察とは、「国家組織の根本を危うくする行為を除去するための警察作用」と定義されていた。
警視庁特別高等部検閲課による検閲事務
明治43年(1910年)、社会主義者・無政府主義者による明治天皇の暗殺計画が発覚する。幸徳事件(こうとくじけん)である。
これを受け翌明治44年(1911年)、警視庁(当時の東京府)に従来よりあった政治運動対象の高等課が分課され、社会運動対象の特別高等課が設置された。
同年には大阪府にも「高等課別室」が設置され、翌明治45年には特別高等課に昇格した。
大正11年(1922年)、日本共産党が結成される。日本共産党は結成直後、コミンテルンに加盟し「コミンテルン日本支部 日本共産党」となった。
コミンテルンとは、国際共産主義運動の指導組織。正式名称は「共産主義インターナショナル」。革命により、資本主義国の政府を転覆させることを目的としていた。
これに対抗するため、同年より東京・大阪以外の府県にも特別高等課が設置されていき、昭和3年(1928年)には全府県に設置された。
主な警察署には「特別高等係」が配置された。
特別高等警察は、日本の赤化(共産主義化)を抑えるための抑止力となっていたが、問題となる事件も引き起こした。
取り調べ中、岩田義道と小林多喜二を拷問による死亡させた。
昭和20年(1945年)10月4日、GHQは民主化を理由に、特別高等警察を廃止した。
同年12月には代わりの組織として、各都道府県警察部に警備課(公安警察)が設置された。
沖縄で米軍基地反対運動をやっている連中を見ていると、特別高等警察(特高警察)のような組織が必要だと感じる。
特別高等警察を廃止したのは、日本の敵国の組織であるGHQだ。
この意味をよく考えてもらいたい。