東日本旅客鉄道(JR東日本)は22日、令和3年春に実施予定の「時刻表」改正について概要を発表した。
終電の繰り上げを17線区、初電の繰り下げを4線区(JR東日本は「5線区」と発表しているが、実際には4線区)で実施する。
終電の繰り上げに伴う「3密」対策として、一部の線区では終電前に列車の増発を行う。金曜日などには、必要に応じ、臨時列車を運行するとした。
昭和62年(1987年)の国鉄分割民営化に伴い、JR東日本などのJRグループは設立した。
JR東日本が、これほど大規模な時刻表改正をするのは初めて。
東日本旅客鉄道が運営する「山手線」車両、出典:Wikipedia
終電の繰り上げが実施される17線区。
山手線では最大20分程度、京浜東北・根岸線線では最大33分程度、高崎線では最大で37分程度、それぞれ繰り上がる。高崎線が最も影響を受ける。
なお、駅によっては「ほぼ現行どおり」で、繰り上げによる影響が皆無のところもある。山手線(内回り)の東京駅や、東海道線の横浜駅、高崎線の大宮駅など。
初電の繰り下げが実施される4線区。
初電の繰り下げによる影響は、最大で17分程度。「ほぼ現行どおり」の駅も多い。
なお、総武本線、成田線、外房線、内房線、相模線、鶴見線、八高線、五日市線などでは、終電の繰り上げは実施しない。
JR東日本によると、まだ未定の部分もあり、多少の変更が生じる可能性もあるいう。
時刻表改正の具体的な実施日や詳細時刻については、12月に発表するとしている。
情報元:ダイヤ改正における終電時刻繰り上げ等の概要について | JR東日本
JR東日本の時刻表改正は、「新型コロナ感染症が収束した後も、鉄道需要が元に戻ることはない」との認識によるものである。
改正後は、大半の区間で保守点検に4時間以上確保できるようになる。これはコスト削減だけでなく、時間的余裕ができるため安全向上にも寄与するだろう。
JR東日本が終電を繰り上げることにより、他のJRグループや私鉄でも、終電繰り上げが行われる可能性がある。
電車を利用する方は、念のため確認しておいた方がいいだろう。