自衛隊は17日、海底火山の噴火で被害を受けたトンガ王国に対する国際緊急援助活動を終結した。
C-130輸送機2機が約17トン、輸送艦「おおすみ」が約210トンの緊急援助物資等をトンガ王国に届けた。
171の島からなる群島で、うち人が住む島は45。人口約10万人。首都はトンガタプ島に位置するヌクアロファ。
1月15日、トンガの海底火山「フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山」が大噴火。3人の死者がでた。
首都ヌクアロファでは15センチほどの火山灰が積もった。ハアパイ諸島とトンガタプ島を襲った津波は最大15メートルだったという。
火山灰により水道水が汚染されている可能性があるとし、トンガ王国政府は支援を要請。しかし、空港は使えない状況だった。
ファアモツ国際空港で自衛隊を出迎えるトンガ首相と国民(令和4年1月22日)
1月20日、トンガ王国のファアモツ国際空港が使えるようになったので、自衛隊が国際緊急援助活動を開始した。
同日夜、航空自衛隊の輸送機「C130」が国際協力機構(JICA)の用意した飲料水などを積み込み、日本を出発した。
輸送機「C130」はオーストラリアを経由し、22日にトンガ王国のファアモツ国際空港に到着。トンガ首相や国民が出迎えた。
1月24日には海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」も出港。大量の緊急援助物資を運んだ。
C-130輸送機2機は2月2日まに、計4回の物資輸送を実施。飲用水、高圧洗浄機、缶詰等の約17トンの緊急援助物資を届けた。
輸送艦「おおすみ」も、飲用水や火山灰撤去のための用具など約210トンの緊急援助物資等を届けた(トンガ王国政府からの依頼で、「おおすみ」に積まれていたCH-47ヘリコプターが離島に輸送した約30トンの飲用水も含む)。
情報元:防衛省・自衛隊:トンガ王国における国際緊急援助活動の終結について
自衛隊が迅速かつ的確な支援を実施できたのは、オーストラリア軍と連携したからである。
今回の国際緊急援助活動で、自衛隊はオーストラリアを拠点に活動していた。
国を守るためには、友好国との連携は必要不可欠である。